終身雇用制度が崩壊しつつあるといわれている昨今、新たなキャリアデザインの1つとして、起業への注目が高まってきています。
ただ、起業に関心や興味を持つ人は増えている一方で、「起業したいけどアイデアがない」「どうやって起業していいかわからない」と悩みを抱えている人も多いです。
この記事では起業アイデアに悩む人のために、起業アイデアの基本的な考え方やコツ、起業アイデアに繋がるために実践すべき行動などについて解説していきます。
起業したいけどアイデアがないという人は、ぜひ読んでみてください。
起業は新サービスで考えなくていい
起業を考えている人に知っておいて欲しいのが、起業は必ずしも新サービスで考える必要はないという点です。
そもそも世の中にあるサービスの大半は、アイデアの2次利用ばかりで、全く新しいサービスというのは滅多にありません。
ゼロから全く新しいサービスを作り出せればビジネスとしては大きな強みですが、難易度はかなり高いです。
飛び抜けた発想力がない限り、時間ばかり費やしてしまうでしょう。
以下のように既存のサービスを応用するのも、立派な起業のアイデアといえます。
- 既存のサービスの発展
- 既存のサービスの組み合わせ
上記のケースについて、詳しく解説していくので参考にしてください。
既存のサービスの発展
起業しているケースとして、既存のサービスを発展させたビジネスモデルは多くあります。
既にあるサービスは参考になる成功事例も多く、少しの工夫や付加価値を足せれば良いので、起業しやすいです。
極端にいってしまえば、起業は既存のサービスの真似から入ってもかまいません。
競業避止義務など気をつけなければならない点はありますが、事業を進めていく途中でオリジナリティを付加できれば、それは自分なりのサービスになります。
起業している人の多くが実践している手法なので、起業するためのアイデアが浮かばないという人は、既存のサービスをベースに考える視点を持ちましょう。
既存のサービスの組み合わせ
既存のサービスを組み合わせるのも、起業までの過程をスムーズにする方法の1つです。
どのサービスとどのサービスを組み合わせれば人に必要とされるビジネスを生み出せるかを考えれば良いので、ゼロから考えるよりも難しくはありません。
組み合わせのアイデアの代表的な例を上げるとするなら、世界中に多くのユーザーの持つiPhoneです。
iPhoneは、Apple社のオーディオプレイヤーのiPodにインターネット閲覧機能と携帯電話、電子メールを組み合わせた次世代型携帯電話として誕生しました。
普段利用している製品やサービスの中にも、新しいビジネスのヒントになる要素はたくさんあります。
自分の身近にあるものから、新たな組み合わせができないか考えてみましょう。
起業アイデアの考え方
起業アイデアの考え方として、具体的なコツについて紹介していきます。
基本的な考え方は既存サービスの発展や組み合わせですが、世の中にはさまざまなサービスがあるので、どのように考えれば良いかわからないという人も多いでしょう。
起業アイデアは、以下の3つを起点にして考えるとスムーズに出しやすくなります。
- 好きな事から考える
- 悩み事の解決策から考える
- スキルを仕事にする
それぞれ詳しく解説していくので、起業したいけどアイデアが浮かばないという人はチェックしてみてください。
好きな事から考える
自分の好きな事を起点にすると、起業アイデアは出しやすいです。
反対に好きでもない事を起点にしても、あれこれアイデアを出してみようという気持ちが起こりにくくなります。
また、ビジネスを継続させていくためには、「楽しい」と感じたり、興味を持って情熱を注げたりするかどうかも大切なポイントです。
もちろん、「好き」や「楽しい」だけで、利益が見込めるビジネスに直結するとは限りません。
しかし、自分の好きなものであれば、それについてより勉強したり、試行錯誤したりするのも苦ではないでしょう。
まずは好きな事や、やってみたい仕事をピックアップして考えてみてください。
悩み事の解決策から考える
好きな事ややってみたい仕事がないという人は、日常生活における悩み事や、不便に感じている事などに目を向けてみましょう。
不満や不便さを解消できる方法を考えられ、それに対価を払う価値があれば、立派なビジネスになります。
既存のサービスに対して悩みや不便な点があるとすれば、その解決策こそがサービスの発展の要素です。
悩み事は自分自身が思うものだけでなく、身近な人との対話やSNSなどからも情報を得られます。
日常的に悩み事や困り事に対してアンテナを張っておけば、多くのヒントを得られるでしょう。
起業アイデアは多くあるだけ可能性が広がるので、気になる悩みや不便な点を見つけたら、メモしておくようにしましょう。
スキルを仕事にする
自分のスキルや経歴にもとづいて、起業アイデアを構想していくのも有効な考え方です。
ビジネスは、持っているスキルや得意分野を活かせた方が、成功する確率が高くなります。
以下のように、少しでも自分の強みと感じられる要素があれば、書き出してまとめてみてください。
- 海外で長く生活していた経験があり語学が堪能
- 小さい頃からヴァイオリンを習っていて指導できるレベルに達している
- 同僚からプレゼンスキルが高いとほめられる
自分では重要に感じていないスキルでも、他人に評価されてビジネスに活かせる強みとわかる場合もあります。
起業アイデアが浮かばないという人は、自分のスキルを整理してみましょう。
起業するためのステップ
起業するためのステップについて、わかりやすく紹介していきます。
起業したいと考えている人は、アイデアをビジネスとして形にする基本的な流れについて、知っておきましょう。
- 起業の目的を明確にする
- 起業して何をやるのか決める
- 起業に必要な資金集め
- 起業方法に合わせた各手続き
- 事業開始
あくまで基本的な流れなので、事業内容によっては、起業資金を必要としないケースもあります。
各ステップについて詳しく解説していくので参考にしてください。
起業の目的を明確にする
起業する上で、最初に行うのが目的の設定です。
目的があいまいであったり定まってなかったりすると、事業としての展開が難しくなります。
モチベーションも維持しにくくなってしまうでしょう。
以下のようにポイントをおさえて、目的を明確にするのが大切です。
- 起業する理由
- ビジネスを通して実現したい目標
- 事業を通して形成したい自分
起業する目的が明確になれば、ビジネスの軸が生まれ、事業としての継続もしやすくなります。
起業して何をやるか決める
起業する目的を明確にできたら、何を行うかを具体的に考えていきましょう。
ビジネスを継続するには売上が必要不可欠となるため、「収益性のある現実的なビジネスプラン」を立てる必要があります。
収益性のあるプランとなると難しく感じてしまう人も多いかもしれません。
まずは現実的かどうかに重点をおき、プランを練っていきましょう。
プランを作る際は、アイデアを書き出して客観的に見たり、人と話してアイデアを育てたりするのがおすすめです。
そうしておくと、起業アイデアが現実的かどうかの判断もしやすくなります。
できる事を整理して、ビジネスモデルとして落とし込んでいきましょう。
起業に必要な資金集め
ビジネスモデルが具現化してきたら、起業に必要な資金を準備します。
2006年に施行された新会社法で、資本金1円でも起業できるようになりましたが、以下のような事態を招く可能性もあるので、起業資金は適切に見積もるのが大切です。
- 口座を開設できない
- 増資してもらえない
- 社会的信用を得られない
まずは起業するのに、どのくらいの資金が必要になるか具体的に算出しましょう。
起業資金は自己資金でまかなうほかに、融資や起業家支援制度、クラウドファンディングなどで調達可能です。
自己資金以外を甘く見積もると、起業後に資金不足になるケースもあります。
事業はすぐ軌道に乗るとは限らないので、必要資金は厳しく見積もった上で準備してください。
起業方法に合わせた各手続き
ビジネスプランが完成し、起業資金が準備できたら、開業するために起業方法に合わせて各手続きを行います。
起業形態は以下のようにさまざまあるので、事業に適切な方法で開業手続きをしてください。
個人事業主 | ・小さく起業したい人に最適・起業費用がかからず手続きもシンプル |
会社設立 | ・信用力を重視したい人に最適・税制優遇などのメリットが多い |
フランチャイズ | ・ノウハウを吸収しながら起業したい人に最適・初期費用が少ない |
M&A | ・資金力のある人に最適・スタートダッシュが不要 |
事業内容によっては、許可や認可、登録や届出などの手続きもしなければなりません。
例えば、飲食店であれば「飲食店営業許可申請」や「防火対象物使用開始届」、お酒を販売するのであれば、「酒類販売業免許」が必要になります。
自身のビジネスにどのような手続きが必要になるか、事前に調べておきましょう。
事業開始
起業の手続きを終えたら、事業を開始します。
起業の目的達成はもちろん、事業を長く続けるためにも、目標の収益を目指して取り組んでいきましょう。
事業を始める際は、やるべき業務をしっかり把握して管理するのが大切です。
起業した後にもやるべき手続きはさまざまあるほか、年度末には確定申告もしなければなりません。
経営だけで手一杯になり、手続きをし損ねてしまわないよう気をつけましょう。
年間スケジュールなどを作成し、やるべき業務を見落とさないようにしてください。
起業アイデアに繋がるおすすめの方法
起業アイデアに繋がるおすすめの方法について紹介します。
起業に関心があるものの、以下のような理由で踏みとどまっている人もいるでしょう。
- 「起業してみたいけどアイデアがまとまらない」
- 「起業に興味はあるが特別やりたいと思っているものがない」
上記のような人は、以下の方法などを試してみるのをおすすめします。
- 事業調査をする
- 副業から始めてみる
- 資格、知識を身につける
- セミナーに参加する
詳しく解説していくので、できそうなものから実践してみてください。
事業調査をする
起業アイデアのヒントを得るおすすめの方法の1つは、インターネットなどを利用しての事業調査です。
昨今は、起業や経営に関して情報を発信しているブログやサイトが多く、読むだけでも勉強になり、さまざまな起業の事例を学べます。
既存しているサービスをベースにする場合は、成功している企業のサービスの分析もおすすめです。
そのサービスをしっかり分析すれば、不足している点や、より多くの利用者を満足させられる付加価値を見い出せるでしょう。
ただし、ネットで情報を調べる際は、「情報の信頼性」に注意してください。
あやふやな情報を信じたり、短絡的に判断したりせず、情報の根拠までしっかり調査するのが大切です。
副業から始めてみる
「ビジネスのアイデアが浮かばない」「失敗しないか不安」という人は、副業から始めるのもおすすめです。
本業の収入を確保でき、リスクも少ないので、お試し感覚で起業を経験できます。
副業として始めたとしても、実際に事業を行えば、どのような工夫が必要か、本業として事業展開していけるかさまざまな学びを得られるでしょう。
昨今では副業で起業する人や、起業の準備をする人も増えています。
副業でできる事業は限られてしまうかもしれませんが、可能な人は、シンプルに「やってみたい」仕事を副業で試してみてください。
資格、知識を身につける
好きな事ややりたい事がある人は、それに関連した資格の取得や、深い知識を身につけるのもおすすめです。
好きな事ややりたい事はあるけど、仕事に活かせるほどの技術や知識がないと感じている人もいるでしょう。
資格を取得しより専門的な知識を学んで自信をつけられれば、起業アイデアの起点や、組み合わせの要素にできます。
資格や専門的な知識は持っていて損はしないので、起業アイデアの可能性を広げるためにも身につけておきましょう。
セミナーに参加する
起業アイデアに繋がるヒントを探すなら、セミナーなどへ参加するのもおすすめです。
セミナーでは他人の起業経験やさまざまな事例、新しい情報などを得られます。
東京商工会議所では起業支援として、以下のような起業家へ向けたイベントやセミナーを実施しているのでぜひチェックしてみてください。
- 創業 / 起業窓口相談
- 窓口専門相談
- 創業支援セミナー
- 創業者交流会
情報収集に役立つだけでなく、具体的な起業支援も受けられます。
起業アイデアのヒントを得られるチャンスなので、起業向けのセミナーや交流会などは上手に活用してください。
やりたい事とできる事を客観的に整理する
起業アイデアをいくつか出せるようになったら、ビジネスプランを立てる前にやりたい事とできる事を整理しておくのをおすすめします。
現実的なビジネスプランを作るためにはできるかどうかがポイントになりますが、起業で最も大切なのは「やりたい」という気持ちです。
プランのためにできるかどうかに固執してしまうと、せっかく起業しても働きがいのない事業を運営していく事態になりかねません。
多少難しい面があったとしても、「やりたい」を優先した事業であれば、できる事を増やそうという意欲は沸いてきます。
ビジネスの根底に「やりたい事」を置けるよう、やりたい事とできる事は、客観的な目で仕分けしておきましょう。
まとめ
「起業したいけどアイデアがない」と悩む人は、まずは仕事に役立つスキルを手に入れてみてはいかがでしょうか。
何か一つスキルがあれば、起業する際に役立ちます。
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