エアコンを自分で取り付ける方法|手順や注意点を解説

エアコン取付業者コラム//
  1. ホーム
  2. エアコン取付業者コラム
  3. エアコンを自分で取り付ける方法|手順や注意点を解説
エアコンを自分で取り付ける方法|手順や注意点を解説

エアコンを「自分で取り付けられるのではないか?」と悩んでいませんか?

自分で取り付けられるようになれば、取り付け費用を抑えられてお得になります。

そこで今回は、エアコンを自分で取り付ける方法について解説します。

取り付け前の準備から注意点まで解説するので、一つひとつを参考にして、エアコンの取り付けを自分で行ってみてください。

エアコン取り付けに必要な道具

エアコン取り付けに必要な道具

まずは、エアコン取り付けに必要な道具を揃えましょう。

ただし、エアコンの取り付けに必要な道具をすべて購入する必要はありません。

購入してしまうと大きな負担になってしまうので、レンタルもおすすめです。

購入した方が良い道具とレンタルした方が良い道具で分けると、以下のようになります。

レンタルを推奨する道具トルクレンチ・電気ドリル・コアドリル・エアコンダクトカッター・フレアツール・真空ポンプ・真空ゲージ・リーマー・パイプカッター
購入した方が良い道具ドライバー・ペンチ・モンキーレンチ・六角棒・両口スパナ・パイプベンダー・ガス漏れ検知器

さらに、エアコン工事を行うにあたって、必要な取り付け部材もあります。

  • プラブロック(据置台)
  • 配線パイプ
  • ドレンホース
  • 化粧カバー
  • 配管テープ
  • 貫通スリーブ
  • エアコン配管用パテ
  • 渡り配線用の電線
  • ボードアンカー
  • アース棒・アース用ネジ・アース線

ここまでで紹介した道具や部材は、100円ショップで販売されているものもあるので、すべて揃えてもそこまで高額になることはありません。

エアコン取付前の準備

エアコン取付前の準備

エアコン取り付けに必要な道具を揃えたら、エアコン取り付けの準備にかかりましょう。

準備不足のまま勢いで取り付けてしまうと、取り返しのつかないことになるケースがあります。

  • 部屋の養生
  • 取り付け場所の確認

上記2つを行った上で、エアコンの取り付け作業に移ります。

以下では、それぞれをどのように行うのかについて解説します。

部屋の養生

エアコン取り付け前の準備として、まずは部屋の養生を行いましょう。

養生は、部屋を汚れや傷から守るために大事な作業です。

主に養生シートやビニールシートなどで養生します。

脚立などを使う際は床を傷つける恐れがあるので、できるだけ厚手のシートを用意しましょう。

取り付け場所の確認

エアコン取り付けの準備として、取り付け場所の確認も大事です。

室内はもちろん、室外機の取り付け位置も確認しておきましょう。

とくに確認しておくべき場所は、以下の2つです。

  • 配管用の穴をあける箇所
  • エアコン用コンセントの位置

取り付け位置を間違えてしまうと再度穴を開けたりエアコンの位置を変えたりしなければいけないので、必ず事前に確認を行ってください。

エアコン取り付けの手順

エアコン取り付けの手順

エアコンの取り付け手順について解説します。

主な流れは、以下のとおりです。

  1. 配管パイプ用の穴開け
  2. 背版の取り付け
  3. 室内機の取付け
  4. 配管パイプにフレア加工
  5. 室外機と配管の接続
  6. 真空引き
  7. ガス漏れチェック
  8. ガス開放
  9. パテ埋め
  10. 試運転

それぞれの工程について解説していくので、ぜひ自分でエアコンの取り付けを行ってみてください。

配管パイプ用の穴開け

まずは、エアコンは本体と室外機を繋ぐための配管用の穴を開けます。

ただし、自分で穴を開けなくても、元々開いているケースがほとんどです。

もし穴が開いていない場合は、壁の中に配線やガス管・梁や柱がない場所を選んで、自分で穴開けを行いましょう。

穴あけ作業は、コアドリルを使って行います。

排水がしやすいように斜め下に勾配をつけて空けると良いでしょう。

背版の取り付け

穴あけ作業を行ったら、エアコン本体を設置するための背版を取り付けます。

背版の取り付け位置を失敗すると、配管接続に支障をきたしたり排水が上手くいかなくなったりする場合があるので、注意して行ってください。

背版の取り付け位置が決まったら、ビスやアンカーで固定します。

室内機の取付け

背版の取り付けが完了したら、エアコン本体を取り付けます。

エアコン本体の取り付けはとても簡単で、背版にあるツメに引っ掛けるだけです。

しっかりと引っかかっていないと落下の可能性があるので、慎重に行ってください。

エアコンが重く、一人での取り付けが難しい場合は、無理をせずに二人で行いましょう。

高い位置の場合は、脚立を使って取り付けます。

また、エアコンの取り付けが完了した後には、露受け皿に水を流し、貫通スリーブから出た排水ホースから水が出ることを確認しておきましょう。

配管パイプにフレア加工

エアコン本体の取り付けが完了したら、配線パイプのフレア加工を行います。

フレア加工は、銅管の端を広げて接続しやすくするための必要な作業です。

正しく接続されていないと、ガス漏れを起こしたりエアコンの効率が下がったりしてしまうので、必ず行いましょう。

フレア加工の手順は、以下のとおりです。

  1. チューブカッターを使って配線パイプを水平に切断
  2. リーマーや金具用ヤスリを使って銅管のバリを取り、真円状にする(管内に金属粉が入らないように注意)
  3. 配管パイプにフレアツールを使ってフレアナットを取り付け
  4. 銅管がらラッパ上になればフレア加工の完成

注意点として、フレア加工は濡れない場所で行ってください。

屋外なら雨の降っていない日、もしくは室内で行いましょう。

もし水分が侵入してしまうと電力低下につながってしまいます。

室外機と配管の接続

フレア加工ができたら、室外機と室内機の配管や電線の接続を行います。

まずは、室外機の電源や配管を保護しているカバーを、ビスを回して外してください。

配管の接続方法は、以下のとおりです。

  1. 2分用・3分用のトルクレンチとモンキースパナを準備
  2. フレア加工を施した配管を当て、ナットを仮締め
  3. トルクレンチを使用してナットを締める
  4. トルクが掛かるまで締めれば接続完了

電線の接続は、「黒・白・赤」の色があるので、それぞれに合った電線を差し込み、固定用のネジで締めれば完了です。

配線については、以下の記事でも解説しているので、こちらも参考にしてください

真空引き

配管接続を行ったら、真空引きを行います。

真空引きとは、内部にある水分などの不純物を取り除く作業です。

真空引きを適切に行わないと、エアコンの能力を低下させたり故障の原因になったりします。

今回は、電動式真空ポンプを使用する場合の真空引きの手順を解説します。

  1. バルブを保護しているナットキャップを外す
  2. 真空ポンプ、真空ゲージ・ホース・コントロールバレルの順で接続されているか確認
  3. コントロールバレルを接続
  4. バレルが全開になっているか確認
  5. 真空ゲージの針が0になっているか確認
  6. コントロールバレルを全開にして、ポンプを動かす。
  7. ポンプとメーターの間の栓を閉じ、ポンプの電源を落として5~10分待つ(気密試験)
  8. 六角レンチを使ってガスのバルブを全開にする
  9. 炭酸が抜けるような音がすれば完了。空気の抜ける音がずっと続く場合は再度やり直し
  10. 各キャップナットを取り付けて完了

ガス漏れチェック

真空引きをしたら、ガス漏れしていないか確認を行います。

バルブを締めてから真空ゲージの針を確認して、10分ほどゲージ圧に変化がなければ問題ありません。

もしも針が下がる場合は空気漏れしています。

ガス開放

ガス漏れチェックで問題がなければ、冷媒ガスを開放しましょう。

ガス開放の手順は、以下のとおりです。

  1. 六角レンチを用意する
  2. バルブを細い方から先に、太い方を後にして、順番に緩める
  3. ガスの開放
  4. バルブキャップを締めて保護カバーを付ければ完了

パテ埋め

ここまでの作業が終了したら、貫通スリーブ箇所をパテ埋めしていきます。

パテ埋めをする際には、できるだけ隙間をなくすように細かく確認しながら行ってください。

隙間ができてしまうと、雨風や虫が侵入してしまいます。

試運転

エアコンの取り付けが完了したら、最後に試運転を行ってください。

試運転で上手くエアコンが作動しない場合は、どこかしらに不具合が生じているかもしれません。

試運転で確認しておくべき項目は、以下のとおりです。

  • 冷暖房どちらで運転したときも吹き出し口から風がでている
  • 排水ホースから水が流れている
  • 室外機のファンが回転している
  • 運転時に室内機の熱交換器が冷えている
  • 一定時間運転しても室内機から水分が落ちてこない

いずれかで異常を発見した場合は、取り付けの最初の段階から一つひとつ適切にできているか確認してください。

エアコン取り付けの注意点

エアコン取り付けの注意点

エアコンの取り付けを自分で行う際には、以下の注意点を意識しましょう。

  • 賃貸物件のリスク
  • ガス漏れ
  • 保証

自分でエアコンを取り付ける場合は、業者に依頼する必要がなく、費用を抑えられる反面、デメリットもあります。

それぞれの注意点について解説します。

賃貸物件はリスクが高い

賃貸物件の場合は、自分でエアコンを取り付けない方が良いでしょう。

なぜなら、賃貸物件で設備の設置や交換する場合は、大家さんに許可をとらなければいけないからです。

勝手に取り付けを行ってしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。

ガス漏れ

エアコンの取り付けにおいて、最も注意しなければいけないのは、ガス漏れです。

特に配管内の空気を抜く真空引きが正しくできていないと、エアコンの効きが悪くなります。

少しでも不安な場合は、業者への依頼を検討してください。

失敗した時の保証が無い

自分でエアコンを取り付ける場合は、失敗しても保証がありません。

一方で専門業者に依頼した場合は、数年の保証期間が設けられているので、何かあった場合でも安心です。

少しでも取り付けに失敗してしまいそうな不安があるならば、業者への依頼を検討しましょう。

エアコン取り付け費用相場

エアコン取り付け費用相場

エアコン取り付け費用を、安さだけで比べると、自分で取り付けた方が安いです。

しかし、そこまで大きな差ではありません。

大変な作業を業者に任せられる点も考えれば、業者に依頼した方がコスパは良いと言えます。

以下で、それぞれの費用目安を解説するので、参考にしてください。

自分で取り付ける場合

自分でエアコンを取り付ける場合にかかる費用は、購入する機材とレンタルする機材から割り出します。

購入場所やレンタル店によっても異なりますが、目安の費用は2万円ほどです。

もちろん機材を持っている場合は、少し安くなります。

業者に依頼する場合

エアコン取り付けを業者に依頼する場合の費用目安は、部屋の広さによって異なります。

相場では、以下のようになります。

  • 6畳~14畳…1万3,500円~1万7,000円
  • 16畳以上…19,000円~2万3,000円

つまり、業者に依頼する場合も自分で取り付ける場合も、それほど大きな差はありません。

ただし、業者の場合は1台あたりに上記の費用がかかります。

自分で取り付けを行う場合は2回目からは実質無料なので、エアコンの買い替えやエアコンを増設する可能性がある場合には、自分で取り付けた方がお得と言えるでしょう。

エアコン工事は知識があれば誰でも可能

エアコン工事は知識があれば誰でも可能

エアコンの取り付けは、スキルさえあれば誰でもできます。

電気に関連する資格が必要だと思う人もいるかもしれませんが、取り付けのみならば資格を取得する必要はありません。

また、一度自分で取り付けられるようになれば今後も自分で取り付けられるようになるので、長い目で見れば業者に依頼するよりもお得です。

ただ、どうしても難しいと感じる部分は、無理せずに業者へ依頼した方が良いかもしれません。

手順を参考にして「自分でもできそう」と感じるのであれば、ぜひ挑戦してみてください。

まとめ

エアコン

エアコンかれっじでは、エアコンの取付スキルを、たった2日で習得できる講習を行っています。

自宅のエアコンを自分で取り付けをしたい人はもちろん、エアコンの取り付けを仕事にしたい人におすすめです。

エアコンの取り付けは常に需要がある業務である上に、働き方次第では月収100万円以上も目指せます。

そのため、エアコンの取り付けスキルがあるならば、仕事にしないのはもったいないです。

もし今回の記事を参考にして無事エアコンの取り付けができたのであれば、ぜひ仕事にすることを検討してみてください。

無料体験会も実施しているので「エアコンの取り付けならすぐに覚えられそう!」と考えるのであれば、お気軽にご参加ください。

無料体験会はコチラから