一人親方の年収は?年収1000万円は目指せるのかも解説

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建設業界では、会社員としてではなく、自分自身で事業を行う一人親方が数多くいます。2019年の時点で約51万人の人が一人親方として働いており、その割合は建設技能者全体の15.6%です。

建設業界では、会社員としてではなく、自分自身で事業を行う一人親方が数多くいます。

2019年の時点で約51万人の人が一人親方として働いており、その割合は建設技能者全体の15.6%です。

会社員として働く人の中にも、より稼ぎを増やせるとされている、一人親方を検討している人も多いのではないでしょうか。

この記事では、一人親方の平均年収や平均年収1,000万円を目指す方法、年収を上げるための注意点などについて紹介していきます。

一人親方の年収や、稼げるかどうかが気になるという人は、ぜひ読んでみてください。

一人親方について

一人親方について

一人親方とは、建設業などにおいて労働者を雇わず、自分自身もしくは家族のみだけで事業をする事業主です。

従来は、建設業の職人が独立すると一人親方と呼ばれていましたが、現在は厚生労働省によって定義されています。

建設業や林業、水産業など7つの業種に特定されており、基本的には、個人で仕事を請け負うのが特徴です。

企業に雇用されるわけではないので、労働者とは見なされません。

一人親方は、個人で仕事を受注するので、同じ職種で会社員として働くより、高い収入を得られます。2021年の建設業全体の労働者平均年収が511万円(国税庁 : 民間給与実態調査)であるのに対し、同年の一人親方の平均年収は577万円(東京都連 : 賃金調査報告書)です。

次の項目で平均年収について詳しく解説していくので、参考にしてください。

一人親方の平均年収

一人親方の平均年収

一人親方の平均年収を主な職種別に紹介します。

全建総連東京都連合会が発行した「賃金調査報告書」を元に、1つの目安として紹介するので、職種別に年収の目安を知りたい人は参考にしてください。

以下の計算式で算出し、1万円以下を四捨五入して目安としました。

[1日あたりの賃金×20.7(一人親方の1ヶ月の平均労働日数)×12ヶ月=年収の平均額]

職種1日あたりの賃金年収の平均目安
大工21,546円約535万円
電気工事士21,091円約524万円
塗装工21,084円約524万円
内装工22,078円約548万円
配管工22,487円約559万円

(参考元 : 東京都連 2022年 賃金調査報告書)

あくまで賃金調査から算出した目安なので、各職種の年収の傾向や、他の職種の年収について、具体的に解説していきます。

一人親方 大工の平均年収

大工の一人親方の年収は600万円程度が一般的とされていますが、1年で800〜900万円稼ぐ人も多くいるようです。

大工に限らず、一人親方は技術力や営業力で単価が決まっていくので、個人によって収入に差があります。

発注者から直接仕事を受注できるので、会社を通さない分、会社員として働くよりも年収を上げやすいです。

ただし、大工は一人親方の中でも数の多い職種なので、仕事を獲得できないと会社員の平均年収を下回るケースもケースもあります。

住宅の老朽化や災害における修復の施工など、一人親方の大工のニーズ自体は高いです。

したがって安定した収入や収入アップを目指すのであれば、一人親方としての信頼度や営業力が求められます。

一人親方 電気工事士の平均年収

一人親方の電気工事士も人によって差はありますが、多くの場合は年収500〜700万円程度です。

日当ベースに置き換えると1日あたり18,000円〜30,000円程度ですが、電気工事士は国家資格なので、キャリアが浅くても18,000円程度の収入を得られます。

電気工事士の仕事では、エアコンの取り付けや取り外し作業の単価が高いです。

1件につき作業単価の相場が10,000〜15,000円なので、1日に複数こなせれば、かなりの収入が見込めます。

ただし、エアコンに関する依頼は時期によって変動するので、収入を安定させるには、バランス良く仕事を獲得するための工夫が必要です。

一人親方 塗装工の平均年収

塗装工の一人親方の年収は、人によって幅があり、大多数の人の年収は500〜800万円程度です。

1日あたりの単価が仕事内容や発注者の意向によって異なるため、単価を意識しておかないと収入に大きな差が生じます。

ただし、塗装工は一人親方でも、比較的安定した収入を見込める職種です。

主な仕事は塗料の塗布や外壁の洗浄、塗装剥がしなどですが、老朽化に伴う外壁塗装の塗り直しや、公共事業の道路の塗装などがあります。

人材が不足している職種なので、高収入を目指すのであれば、多くの人に依頼してもらえるように高い技術力を身につけておきましょう。

一人親方 内装工の平均年収

内装工で一人親方として独立した場合の平均年収は630万円ほどです。

会社員として働くよりも年収は上がりますが、内装仕上げ工事業は年収の上がり幅が少ないといわれています。

収入の上がり幅が少ない理由は、独立しやすい職種で、一人親方で働く内装工の人が多いためです。

ただし、リノベーションブームやリフォームの人気が高まっているので、近年需要そのものは高まってきています。

年収を飛躍的に上げたいのであれば、事業を組織化し、元請として仕事を獲得できるようになれば、高収入が見込めるでしょう。

一人親方 配管工の平均年収

配管工の一人親方は、年収が550〜700万円程度の人が多いです。

配管は生活に欠かせないライフラインのため、配管工事の需要は高く、中には年間で1,000万円稼ぐ一人親方もいます。

ミスの許されない仕事のため責任が重く、技術力を求められますが、高い技術や資格を身につけていれば高収入を目指せる職種です。

一方で、下請けや孫請けの程単価案件ばかり抱えてしまうと、収入アップにつながりません。

直接仕事を請け負えるように、事業をしっかり軌道にのせるのがポイントになります。

一人親方 溶接工の平均年収

溶接工の一人親方の平均年収は700万円ほどです。

溶接工は専門性の高い技術を必要とし、作業内容によっては危険性を伴うため、建設業の職種の中では、一人親方でも安定して高収入になる傾向にあります。

造船関連の溶接や水中溶接など、高度な技術を習得していれば、年収1,000万円を目指すのも可能です。

ただ、一人親方の場合は一人で業務をしっかりこなせるかどうか、技術力が問われます。

技術の習得や資格の取得はもちろん、充分な実務経験も積んでおかなければなりません。

一人親方 造園の平均年収

造園業は、一人親方の平均年収が600〜700万円ほどで、独立により相当な収入アップが見込める業種です。

令和2年の造園業全体の平均年収が約403万円なので、一人親方は、約1.5倍以上の収入になります。

ただし、造園業は職人の技術の差で明暗が分かれるので注意しなければなりません。

高収入を目指すなら、個人庭園客や提携先の信頼を得られるかどうかも重要なポイントです。

一人親方が年収1000万円目指す方法

一人親方が年収1000万円目指す方法

一人親方が年収1000万円を実現するために取り組むべき方法について紹介していきます。

一般的な会社員よりも平均年収が高いのであれば、一人親方として年収1000万円を目指したいという人もいるでしょう。

年収1000万円を目指すために実践してほしい方法は以下の通りです。

  • 資格取得してスキルアップする
  • 営業力を身につける
  • 節約、節税をする
  • 技術力を上げる
  • 元請になる

それぞれ詳しく解説していくので、収入をアップさせたい一人親方の人は、ぜひ読んでみてください。

資格取得してスキルアップする

年収をアップさせたいのであれば、スキルアップになる資格の取得がおすすめです。

資格は、その人が持つ知識や技能の高さの証明になり、対外的なアピールにも使えます。

また、資格がないとできない作業もあるので、資格取得は業務の幅を広げる上でも役立つでしょう。

需要のある作業ができるようになれば、単価の高い仕事の依頼も増えます。

職種別で、収入アップにつながる資格をまとめたので参考にしてください。

職種資格
大工建築士・建築施工管理技士・建築大工技能士
電気工事士第1種電気工事士(上位資格)
塗装工塗装技能士・土木施工管理技士・建築施工管理技士
内装工内装仕上施工技能士・表層施工技能士
配管工配管技能士・管工事施工管理技士・建築設備士
造園小型移動式クレーン・高所作業車・造園技能士・造園施工管理技士

溶接工の溶接技能者の資格や、電気工事士の第2種など、一人親方として独立するのに資格を必要とするケースもあります。

これから一人親方としての独立を考えている人は、必要な資格についてもしっかり調べておきましょう。

営業力を身につける

一人親方の収入を左右するのが営業力です。

仕事がなければ報酬は得られないので、年収を上げるには、どれだけ仕事を獲得できるかが大切になってきます。

安定した受注数、また、より多くの受注数を得るためにも多くの営業先を確保しましょう。

営業先を複数社確保できれば、仕事の依頼が減った時のリスクも分散できます。

テレアポ営業やSNS営業、さまざまな親方との人脈作りなど、仕事の受注につながる営業は根気よく取り組んでください。

少しずつでも、着実に営業を積み重ねていくことが収入アップにつながります。

節約、節税をする

年収1,000万円を目指すのであれば、節約や節税を心がけましょう。

経費や税金の支出が多いと、単価の高い仕事や受注数を増やしても、手元に残る金額が減ってしまいます。

備品や消耗品を購入する際は、費用対効果を意識するのが大切です。

また、確定申告も適正かつ上手に申告してください。

業務に関連する物品の購入費や、現場までの交通費を経費に計上すれば、課税額を下げられます。

一人親方が確定申告で適用できる主な控除や経費の勘定項目について、以下にまとめたので参考にしてください。

控除項目基礎控除・扶養控除・配偶者控除・医療費控除・生命保険料控除・青色申告特別控除
勘定項目地代家賃・水道光熱費・接待交通費・通信費・車両費・専従者給与

控除の適用や経費の算入もれのないよう申請して、余計な支出を減らしましょう。

技術力を上げる

年収を上げていくには、技術力の向上も大切です。

報酬の良い依頼は、技術力で評価の高い一人親方に集中します。

一人親方の技術力は、経験年数の長さに比例して高いと評価されるとは限りません。

経験を通して積み重ねた専門的な技術や知識を、しっかり習得していてこそ、その一人親方の仕事は評価されます。

難易度の高い仕事も、優れた技術力でしっかりこなせば、依頼を継続してもらえるでしょう。

年収を上げるためには、高単価の依頼や、多くの依頼数が不可欠です。

良質なサービスと評価してもらえるよう、技術の向上に努めてください。

元請になる

収入を上げるなら、元請になるのも1つの方法です。

元請は他社を介さず、工事の発注者から直接依頼を引き受けるので、利幅が上がります。

ただし、元請になるには従業員を雇い業務を組織化しなければならず、一人親方の時にはない責任が生じるので、慎重に検討しましょう。

一方で、利幅が上がる以外にも元請にはさまざまなメリットがあります。

一人親方として受注していた単独案件だけでなく、報酬の高い現場単位での受注が可能になり、仕事量が安定するのも元請の強みです。

元請になって受注が安定すれば、大きな利益を見込めます。

一人親方が年収を上げるための注意点

一人親方が年収を上げるための注意点

一人親方として年収を上げていくためには、見直すべきポイントがいくつかあります。

自身の手取り額を把握するには、税金に関する知識や、業務上必要な支出についての理解が必要です。

年収を上げたい一人親方や、一人親方としての独立を検討している人は、以下のポイントに注意してください。

  • 開業資金、経費を見直す
  • 税金の種類を把握する
  • 労災保険に加入する
  • 単価と受注数を意識する

注意すべきポイントについて、詳しく解説していきます。

開業資金、経費を見直す

年収を上げていくためには、支出についてしっかり把握しておかなければなりません。

業務をしていく際は、材料費や設備費、作業車の燃料費など、経費としてのさまざまな支出があります。

職種によって経費の内容に違いはありますが、一人親方の経費は、一般的に売上の30〜60%ほどです。

経費でどれだけ出費しているか正しく認識し、適切に削れるところを削れば、支出をおさえられます。

また開業時は、重機や工具の購入費を含めた開業資金や、報酬の支払いまでの期間をカバーする運転資金など、まとまった費用が必要です。

余計な支出を出さないよう、開業するための資金に無駄がないか、しっかりチェックしておきましょう。

税金の種類を把握する

一人親方は、税金についてしっかり把握しておく必要があります。

仮に年間で1,000万円の稼ぎを出せたとしても、一般的な個人事業主と同じように、その稼ぎの中から税金を納めなければなりません。

一人親方が納める税金は以下の4種類です。

  • 所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税

年間で稼いだ金額から、上記の税金額を引いた金額が実際の年収になります。

「思ったよりも収入が少ない」という事態にならないよう、税金についてしっかり理解し、適切に節税対策をしましょう。

労災保険に加入する

利益を出すのも大切ですが、損失を出さないためにも、労災保険に加入しておくのも大切です。

一人親方は、「一人親方労災保険」の加入が可能で、加入しておけば業務中のケガや病気の治療費をカバーしてもらえ、休業補償などももらえます。

一人親方は身体が資本となるため、万が一のためにも、しっかり備えておきましょう。

労災保険の他にも、民間の収入保障保険や、工事中の損害に対応している補償保険などもあります。

保険は安心して事業を行っていくのに不可欠なので、保険の費用も忘れず確保しておき、上手に活用してください。

単価と受注数を意識する

一人親方として年収を上げていくには、単価と受注数を意識するのが大切です。

年収は単価×受注数で決まります。

したがって、高単価の案件が継続的に受注できるのが望ましいです。

一人親方は、会社員のように会社を介さないので、高単価での受注が見込めます。

また、自分のペースで仕事を進められるので、受注があれば多くの依頼を引き受けるのも可能です。

とはいえ、受注数を増やすのに無理なスケジュールを組むのはおすすめしません。

無理な段取りで体調を壊したり、納期が遅れてしまっては、信用を落としてしまい、収入を上げるどころではなくなってしまいます。

収入と働き方のバランスをしっかり考え、理想的な単価と受注数にできるよう、取引先との良好な関係作りを心がけてください。

まとめ

お金

一人親方は、年収1,000万円も難しい金額ではありません。

ただし、働き方や業種、資格の有無などによっても異なるので、今回の記事を参考に、年収をあげるための方法を検討してみてください。

また、これから一人親方を目指すのであれば、エアコンの取付をおすすめします。

エアコンの取付は、常に需要のある仕事であるため、働き方によっては年収1,000万円を目指せます。

また、エアコンの取付のみであれば、電気工事士の資格は不要です。

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